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エステベッド・施術ベッドの選び方完全ガイド

エステベッド・施術ベッドの選び方完全ガイド

施術ベッドは、お客様が来店から退店までの大半を過ごす場所であり、施術者が毎日体を預ける道具でもあります。ところがいざ選ぼうとすると、幅・長さ・高さ・クッション・有孔と無孔・折りたたみと電動と、決めることが一度に押し寄せてきます。

この記事では、業務用の施術ベッドを卸で扱っている立場から、選ぶ順番と判断の基準を整理しました。読み終えたときに「うちの施術なら幅75cm、高さ調整あり、無孔で低反発」といったところまで決まっている状態を目指しています。

施術ベッド選びで決めることは6つ

迷いやすいのは、決めるべき項目が整理されていないためです。次の6つを上から順に決めていくと、候補は自然に絞り込まれます。

順番 決めること 判断の材料
1 幅 施術内容と施術者の身長
2 長さ 客層の身長とフェイスクラドルの使い方
3 高さと調整方式 上から圧をかけるか、流すように施術するか
4 クッションの厚みと硬さ くつろぎ重視か、圧をかけやすさ重視か
5 有孔(フェイスホール)か無孔か うつ伏せ施術の比率と設置スペース
6 形式(折りたたみ・据置・電動昇降) 施術室の使い方と予算

1. 幅の決め方|施術内容と施術者の身長で決まる

上から押す施術は狭め、流す施術は広め

幅は広ければ良いというものではありません。指圧・整体・スポーツケアのように上から体重を乗せる施術では、ベッドが広いと施術者が体を前に伸ばすことになり、腰と肩に負担がかかります。この場合は幅63〜70cmが扱いやすい範囲です。

一方でアロマトリートメント・エステ・フェイシャルのように、お客様がくつろぐことを重視し、施術者は流れるように手を動かす場合は、幅75〜80cmが向きます。腕が体の横に自然に置けるかどうかが分かれ目です。成人女性の肩幅はおおよそ45cm前後ですので、腕を置く余裕まで考えると75cm前後が一つの目安になります。

施術者の身長でも変わります

見落とされがちですが、幅は施術者の身長にも左右されます。身長155cm未満の方が幅80cmのベッドで反対側まで手を伸ばすと、毎回わずかに前傾姿勢を取ることになり、これが1日5〜6件積み重なると腰に効いてきます。目安として、身長155cm未満なら幅70cm前後、155cm以上なら幅75cm前後から検討すると失敗が減ります。

幅の早見表

幅 向いている施術 向いている場面
63cm 指圧、整体、スポーツケア 施術スペースが狭い、出張施術
70cm 整体、リラクゼーション、ボディ全般 最も汎用性が高い。1台目に選びやすい
75cm エステ、アロマ、フェイシャル くつろぎを重視するサロン
78〜80cm エステ、オイル施術、ゆったり系メニュー 単価の高いメニュー、体格の大きいお客様が多い

2. 長さの決め方|182cmと192cm、そしてクラドル装着時

業務用の施術ベッドは、長さ182cm前後が標準で、ロングタイプで192cm前後です。身長170cm程度の方であれば182cmでうつ伏せがちょうどよく、あおむけでは余裕があります。

注意したいのは、フェイスクラドル(顔を乗せる枕状の部品)を外付けした場合です。クラドルを付けると全長が20〜30cm伸びます。ベッド本体が182cmでも、クラドルを付ければ210cm前後、電動モデルでは222cmに達することもあります。施術室の実寸は、ベッドの長さではなくクラドル装着時の全長で確認してください。頭側と足側にそれぞれ施術者が立つ余裕(各60cm程度)も忘れずに見込みます。

男性客が多い、または体格の大きいお客様が多いサロンでは、最初から192cmのロングタイプを選ぶと、足がはみ出す不快感を避けられます。

3. 高さの決め方|施術スタイルで正解が変わる

低めが向く施術、高めが向く施術

指圧・整体・スポーツトレーナーの施術は、体重を乗せて上から押す動きが中心です。ベッドが高いと押す力が伝わらず、腕だけで力を出すことになります。この場合は45〜65cm程度の低めが扱いやすく、いわゆるロータイプが選ばれます。

アロマ・エステ・フェイシャルは、手を滑らせるように動かす施術が中心で、前かがみの時間が長くなります。この場合は高めのほうが腰への負担が減ります。

迷ったら高さ調整ができるものを

施術メニューが複数ある、スタッフの身長がまちまち、という場合は、高さを変えられるモデルを選ぶのが確実です。調整方式には大きく2つあります。

  • 手動(段階式):脚部を差し替えたりワンタッチで留めたりして、3cm刻みで7段階といった形で調整します。施術の合間に変えるのではなく、担当者や曜日に合わせて設定する使い方に向きます。
  • 電動昇降:フットペダルやコントローラーで無段階に調整します。お客様が乗り降りするときは低く、施術中は施術しやすい高さに、と1回の施術中でも変えられます。最も低い位置を45〜53cm程度まで下げられるモデルなら、小柄な方や足の不自由な方も腰かけてから横になれます。

電動と手動のどちらを選ぶかは、費用対効果の問題でもあります。判断材料は後半の「4. 形式の選び方」で整理します。

4. クッションの厚みと硬さ|寝心地と施術しやすさの両立

クッションは「柔らかいほど良い」というものではありません。柔らかすぎると体が沈み込み、圧をかけたときに力が逃げてしまいます。逆に硬すぎると、うつ伏せの時間が長い施術でお客様が疲れます。

タイプ 特徴 向いている施術
低反発 ゆっくり沈み、体の形に沿う。包み込まれる感触 エステ、フェイシャル、アロマ、リラクゼーション
ハードフォーム(高反発寄り) 沈み込みが少なく、圧がまっすぐ伝わる 指圧、整体、スポーツケア
多層構造 表面は柔らかく、下層で支える。両立型 高単価メニュー、滞在時間の長い施術

厚みも重要です。一般的な業務用ベッドのクッションは5〜7cm程度ですが、高価格帯では層を重ねて厚みを出しているものがあります。たとえばフォンタナのフィレンツェLxシリーズは合計約19cmで、表面から順に、肌当たりのやわらかいシルクフォーム4cm、体を包み込む高密度波形フォーム7cm、体を支えるセミハードフォーム6cm、圧をかけても逃げないハードフォーム2cmという4層構成になっています。表面は柔らかいのに底付きしない、という状態はこうした構造で作られます。

クッションの硬さについては、施術ベッドのクッションは低反発と高反発どちらを選ぶかで、体重や施術別の選び分けをさらに詳しく解説しています。

5. 有孔(フェイスホール)と無孔、そしてフェイスクラドル

うつ伏せの施術がある場合、顔を通す穴(フェイスホール)の扱いを決める必要があります。方式は3つです。

  • 有孔タイプ:ベッド本体に穴が開いています。全長が伸びないため、施術室が狭い場合に有利です。あおむけの施術では穴を専用のクッションでふさぎます。
  • 無孔タイプ:穴がなく、フラットです。あおむけ中心のフェイシャルやエステに向きます。見た目もすっきりします。
  • フェイスクラドル外付け:ベッドの端に顔用の枕を取り付けます。角度を調整でき首が楽になりますが、全長が20〜30cm伸びます。

迷った場合は、有孔タイプでクラドルの外付けにも対応できるモデルを選ぶと、後から施術メニューを増やしたときに対応できます。

6. 形式の選び方|折りたたみ・据置・電動昇降

形式 価格帯(税別) 向いているケース 注意点
木製折りたたみ 35,000〜60,000円 開業1台目、2台目の増設、多目的スペース 高さは手動調整。折りたたんだまま長期保管すると折り癖が付く
アルミ軽量折りたたみ 55,000円前後 出張施術、訪問マッサージ、イベント出店 持ち運びを優先した設計。キャリーバッグの有無を確認
リクライニング付き 38,000〜60,000円 フェイシャルとボディを1台でこなす 角度の段階数を確認(10段階・最大60度など)
電動昇降 128,000〜258,000円 単価の高いメニュー、回転率を上げたい、スタッフ複数名 本体55〜90kg。搬入経路の確認が必須。多くは送料無料の対象外

電動にするか折りたたみにするかで迷っている場合は、電動昇降ベッドと折りたたみベッドの違いで、費用の回収の考え方まで整理しています。

見落としやすい3つの確認点

耐荷重は「静止」と「昇降時」で数字が違う

カタログの耐荷重は、静止した状態の数値と、昇降させながら支えられる数値とで異なることがあります。電動モデルを検討する場合は「最大昇降耐荷重」を確認してください。たとえばフォンタナのフィレンツェ Lx-サロン31は最大昇降耐荷重200kgです。整体のように施術者が体重をかける場合は、お客様の体重に施術者の荷重が加わることも見込んでおきます。

本体重量は「動かす頻度」で効いてくる

掃除のたびに動かす、レイアウトを変える、という運用なら本体重量は重要です。電動モデルは55〜90kg程度あります。ただしフレームの片側がキャスターになっているモデルであれば、段差のない床なら女性一人でも移動できます。出張で持ち運ぶならアルミ製の軽量モデルが前提になります。

搬入・保証・故障時の対応は買う前に確認する

重量のある電動モデルは、組み立てた状態で届くことが多く、梱包サイズが長さ197cm×幅85cm×高さ61cm、重量95kg前後になります。玄関や廊下の間口、エレベーターの有無を先に確認してください。間口が足りないとその場で分解と再組み立てが必要になり、追加費用が発生することがあります。

あわせて、保証期間(本体とコントローラーで別に設定されていることがあります)、故障したときの連絡先と切り分けの手順、部品だけを取り寄せられるかどうかも確認しておくと安心です。長く使えるかどうかは、製品そのものより購入先の体制で決まる部分が大きいためです。

開業1台目に選ぶなら

これから開業される方から最も多いご相談が「最初の1台にどこまでかけるべきか」です。考え方の目安をまとめます。

  • メニューが固まりきっていないなら、幅70〜75cm・高さ調整あり・有孔で汎用性を確保する。後からメニューを増やしても対応できます。
  • 物件が仮契約中、または移転の可能性があるなら折りたたみを選ぶ。電動は搬入の制約が大きく、移転時の負担も増えます。
  • 高単価のメニューを主力にすると決まっているなら、最初から電動を検討する。ベッドの寝心地はメニュー単価の説得力に直結します。
  • 2台目以降は1台目と同じ高さのものを揃える。高さがそろっていないと、スタッフが台ごとに姿勢を変えることになります。

開業準備の全体の流れは、エステサロンの開業・開店までの8ステップ、美容室の場合は美容室の開業で必要なもの一覧にまとめています。

施術別のおすすめ3選

エステ・フェイシャル・アロマ|ベネチア30(幅75cm・低反発)

幅75cm、長さ182cmの無孔タイプ。低反発シフォンクッションを採用しており、あおむけでゆったり過ごしていただく施術に向きます。木製折りたたみで4色から選べます。

低反発 フォンタナ 折りたたみベッド ベネチア30 の詳細を見る

指圧・整体・スポーツケア|プリモスポーツ28(幅70cm・ロータイプ)

高さを約45〜65cmまで7段階で調整できるロータイプ。圧をかけても逃げないハードフォームのクッションで、上から押す施術に向きます。有孔タイプでうつ伏せ施術に対応します。

フォンタナ 折りたたみベッド プリモスポーツ28 の詳細を見る

高単価メニュー・回転率重視|フィレンツェ32(幅80cm・電動昇降)

幅80cmのゆとりある電動昇降モデル。低反発クッションを備え、フットペダルで高さを調整できます。お客様が腰かけてから横になれる高さまで下げられるため、乗り降りの負担が減ります。

電動昇降マッサージベッド フォンタナ フィレンツェ32 の詳細を見る

よくある質問

施術室は何畳あればよいですか

ベッド1台であれば、クラドル装着時の全長(最大222cm程度)に、頭側と足側それぞれ60cm前後の作業スペースを足した長さが必要です。幅は、ベッド幅にワゴンと施術者の動線を足して考えます。目安として3畳あれば1台を無理なく置けますが、ワゴンや収納を置くなら4.5畳あると余裕があります。

ベッドシーツは専用のものが必要ですか

サイズが合えば市販品でも使えますが、ゴム入りのフィットシーツのほうがずれにくく、施術中に直す手間が減ります。有孔タイプには穴あきのシーツを合わせます。

卸価格で購入するには何が必要ですか

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条件が決まったら、モデルを比べてみてください

幅・長さ・高さ・クッションが決まったら、あとは実際のモデルを並べて比べるだけです。フォンタナ(FONTANA)全25モデルを、幅・長さ・クッション・対応施術で一覧にまとめています。

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