美容室の開業で必要なもの一覧!開業の流れもご紹介
美容室の開業で必要なもの一覧!開業の流れもご紹介
美容室を開業する際に必要な備品や消耗品は多くあります。
本記事では、開業するために必要なものを一覧でご紹介します。また、開業までの流れや手続き、スケジュールを把握すると、スムーズに手続きを進められるでしょう。
それらも併せて解説していますので、美容室の開業を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
【用途別】美容室の開業に必要なもの一覧
美容室にはさまざまな什器や備品を揃えなければなりません。ここでは、美容室に必要なものを用途別にご紹介します。
施術に必要な大型什器
美容室には施術に使用する大型什器が欠かせません。主な什器は以下のとおりです。
【大型什器】
- シャンプー台
- レジカウンター
- 施術用の椅子
- セット椅子
- 施術用ワゴン
- 待合スペースの椅子
- ソファ
- 鏡
- パーマ用機器
大型什器は、サイズや使用方法が製品によって異なります。店舗に合うものを口コミを参考にして信頼できるメーカーから選びましょう。
また、大型什器はレイアウトに影響を及ぼすため、あとから購入しようとしても配置が決定した後では難しいことがあります。そのため、買い忘れがないようにしましょう。
美容器具
カットやカラー、パーマなど施術に使用する備品も揃えます。主な備品を以下に示します。
【美容器具】
- コーム
- シザー
- ダッカール
- ドライヤー
- ヘアーアイロン
- タオル
- パーマ剤容器
- 塗布用のはけ
- スプレイヤー
- タイマー
美容器具は、使いやすさを重視して選びましょう。
美容消耗品
カラーやパーマの度に使用する消耗品も必要です。主な消耗品は以下のとおりです。
【美容消耗品】
- カラー剤
- パーマ液
- 施術用手袋
- イヤーキャップ
- パーマ用ゴム
- アルミホイル
- シャンプー
- トリートメント
- 保護クリーム
- スタイリング剤
- ケープ
- コットン
これらの消耗品はお客さまの肌に触れるものです。口コミや評判だけでなく、一度使用してみることがおすすめです。
また、消耗品は、まとめ買いをした方が安く手に入ります。気に入ったものがあれば、まとまった数での購入を検討するとよいでしょう。
家電
美容室の運営に欠かせない家電を、以下に示します。
【家電】
- パソコン
- レジ本体
- 洗濯機
- エアコン
- 電話
- 冷蔵庫
- 掃除機
パソコンは、美容室のホームページ運営や顧客管理に使用します。そのため、操作のしやすさを重視して選びましょう。
また、家電は美容器具の大型什器と同じ時期に購入すると、配置が想定しやすくなります。店の雰囲気に合ったものを選び、レイアウトや店の内装を検討しましょう。
インテリアや備品
心地のよい空間づくりのために、コンセプトに合ったインテリアや備品を揃えます。
【インテリアや備品】
- 照明
- ハンガーやハンガーラック
- カーテン
- マットやラグ
- マガジンラック
- 観葉植物
- アロマディフューザー
- 傘立て
- ティッシュカバー
- 出入り口マット
- 時計
- ゴミ箱
- 待合のソファ
- ほうきやちりとり
- グラス
- ブランケット
- 雑誌棚
インテリアや細かい備品を開業前に全て買い揃えることは難しいかもしれません。最初は最低限のものだけ揃えて、徐々に自分が気に入ったものを買い足しましょう。
その他消耗品
清掃やトイレ周りの消耗品、おもてなし用の消耗品も忘れずに購入してください。主な消耗品を以下に示します。
【その他消耗品】
- 雑巾
- モップ
- 洗剤
- ワックス
- ティッシュ
- トイレットペーパー
- ハンドソープ
- 電球
- ドリンク類
- お茶菓子
美容室の清潔を保ち、心地のよい空間を提供するためにも、清掃用消耗品は早い段階で揃えましょう。ドリンクやお茶菓子は、開業直前でも問題ありません。
美容室開業までの流れ・手続き
美容室開業までの流れや必要な手続きをご紹介します。
美容室を開業する際は、以下の3つのスケジュールが重要です。
・資金調達、書類提出
・店舗内外装
・備品の調達、店舗運営
それぞれの大まかな流れを把握しましょう。
資金調達・書類提出 | 店舗内外装 | 備品の調達・店舗運営 | |
8か月前 | ①美容室のコンセプト決定、事業計画書の作成 | ||
7か月前 | 事業計画の作成 | ②店舗物件選定、決定 | ディーラーの選定、契約 |
6か月前 | ③資金調達 | ||
5か月前 | 物件の契約 | ||
4か月前 | 資金調達の申し込み | ⑤内外装工事業者の選定、契約 | ⑥設備の購入 ・大型什器の購入 ・電気、ガス、ネットの工事契約 ⑧スタッフの雇用、教育 |
3か月前 | ④保健所、消防署での手続きについて確認 | ||
2か月前 | 資金の着金 | 内外装工事 | キャッシュレス決済、オンライン予約サイトとの契約 |
1か月前 | 保健所、消防署での手続きと検査 | ||
開業日直前 | ⑦賠償保険への加入 | オープン前の準備 | |
開業日 | ⑨美容室オープン | ||
開業後 | 税務署へ開業届提出 | ⑩SNSやホームページでの集客 |
この流れのうち、特に大切な①?⑩について解説します。
①コンセプトの決定・事業計画書の作成
美容室を開業するときは、はじめに美容室のコンセプトを決定し、それに沿った事業計画書を作成しましょう。
「ターゲット層」「空間イメージ」「提供するサービス」をはっきり決めることで、一貫性のある事業計画書作成や開業準備ができます。
事業計画書を初めて作成する場合は、設備投資額が大きくなる傾向にあります。美容室の経営には、内装や設備などの初期投資だけでなく、運営資金も必要です。開業以降に必要な費用も踏まえて事業計画を練りましょう。
②店舗物件を選ぶ
出店エリアを絞り、自分がイメージする店舗に合った物件を探しましょう。
美容室の物件は、最低でも以下の条件を満たさなければなりません。
・シャンプー台の置き場所がある
・鏡台をいくつか配置する場所がある
・お会計や待合の場所がある
立地や美容室のコンセプトにあわせて、駐車場や施術スペースの確保が必要です。時間をかけて、理想に合う物件を見つけましょう。
③資金調達
事業計画書をもとに、必要な初期費用と運転資金を計算します。
自己資金で賄うことが最善策ですが、もし足りなければ、日本政策金融公庫や銀行からの融資を利用しましょう。
もちろん、融資を受けると月々の返済が必要です。無理のない範囲で融資を受けて、開業後の負担にならないようにしてください。
また、事業計画書に書かれている数値に具体的な根拠がなければ、希望する額の融資を受けられない可能性があります。融資を受けるためにも事業計画書は綿密に作成しましょう。
また、資金調達には是非、創業や開業に関連する助成金と補助金の活用も検討しましょう。
④保健所・消防署での手続き・検査
保健所での開設届と、消防署での消防検査の手続きが必要です。
所在地を管轄する保健所に行き、開設届や施設の平面図などを提出し、確認検査を受け、営業許可を得る必要があります。また、管轄の消防署に行き、消防検査の手続きを行いましょう。検査基準を満たすようにあらかじめ内装を考えておけば、開業日が延びるリスクを下げられます。
また、美容室をオープンする日程が決まった時点で税務署へ開業届を提出してください。
⑤店舗の内外装工事
保健所の許可基準や消防検査の基準を把握してから、店舗の内外装工事をはじめます。美容室のコンセプトや導線、使いやすさを考えたうえで、業者と相談しながら進めましょう。
内装は、美容室のイメージ作りにおいて特に重要です。構想があやふやなままはじめると、イメージと異なったり、保健所や消防署の基準を満たさなかったりといった事態に繋がります。店舗のイメージを事前に固めて、コンセプトやレイアウトを業者と共有しておきましょう。
また、店舗の内外装工事には是非、創業や開業に関連する助成金と補助金の活用も検討しましょう。
⑥設備の購入
内外装の工事と並行して、大型什器を購入します。配置や価格、店舗の雰囲気を基準に、購入する製品を決めましょう。
大型の什器を決めてから、インテリアや消耗品など細かい備品を考えると、全体的な雰囲気を揃えやすくなります。
また、設備品の購入には是非、創業や開業に関連する助成金と補助金の活用も検討しましょう。
⑦賠償保険への加入
美容室を運営すると、お客さまとトラブルに発展する可能性があります。よくあるトラブルとしては、以下のようなものがあげられます。
・カラー剤が洋服に垂れた
・貴重品を紛失した
・切り傷や火傷などの怪我を負わせた
トラブルによる賠償金に対応するためにも、賠償保険に加入しておきましょう。万が一の事態に備えられます。
⑧スタッフの雇用、教育、ケア
他の美容師や事務員などスタッフを雇用する場合、オープン前の教育やケアが必要です。
知り合いの美容師を雇用するときは、オープンの目処や店舗のコンセプト、給与面などを事前に伝えましょう。新規で美容師を雇用する際は、オープンから1~2か月経ち、ある程度安定した経営ができてからの雇用がおすすめです。
⑨店舗オープン
保健所・消防署の許可や検査が終われば、オープンへの準備を進めます。
お客さまが入店してから退店するまでの流れや、必要な備品が揃っていることを確認しましょう。
⑩SNSやホームページでの集客
オープン後は、SNSやホームページなどで集客を行います。
ターゲット層が使うSNSや興味を惹く投稿内容、効果が期待できる投稿時間などをリサーチして、効率よく宣伝しましょう。
また、リピーターになってもらうための施策も重要です。再来店してもらえるようなキャンペーンの考案や定期的なアプローチが有効です。
新規顧客獲得だけでなく、リピート率向上を狙った施策も行うようにしましょう。
健康保険
美容師が個人事業主または、フリーランスとして加入できる健康保険は「国民健康保険」、「美容健康保険組合」、「任意継続」、「健康保険の被扶養家族に入る」という4種類があります。
収入や扶養家族の有無など状況次第でメリット、デメリットに差があるため気になる健康保険の条件などを事前にチェックしましょう。
参考:美容保険組合のリンク
- 全国の理美容師が対象:全国理美容健康保険組合
- 東京に職場がある場合:東京美容国民健康保険組合
- 大阪に職場がある場合:大阪府整容国民健康保険組合
美容室開業するためのポイント
美容室を開業するときは、多くの準備が必要です。開業までの流れやスケジュールの把握が欠かせません。
「美セラ」は、多くの業務を抱える経営者をサポートするインターネットショップです。店舗に必要な備品や小物、什器などを数多く取り揃えています。
美容室開業をお考えの責任者さまは、ぜひ美セラで備品や美容器具をご購入ください。
理美容用品 材料・美容商材の卸・通販サイト「美セラ」
まとめ
ここまで美容室開業において必要なものを一覧でご紹介してきました。
美容室では、美容器具以外にもさまざまな備品が必要です。開業までに備品を揃えて、お客さまに快適な空間や施術を提供しましょう。
そのためには、美容室開業までの流れを把握することと、見落としの防止が重要です。流れや必要なものを理解したうえで、スムーズな開業や運営を目指しましょう。